久しぶりにブログを更新します!

ブログのログインの際に必要なパスワードなどを度忘れして、そのままズルズル更新することなくきてました。パスワードも判明したので、さっそく書き込んでみたいと思います。

ここ最近の診療で感じるのは、高齢患者さんの一層の増加です。高齢者の定義は、私が医師になりたての頃は65歳以上でしたが、現在は75歳以上とするのが妥当なのでしょう。60代後半~70歳前後であれば、膝や腰に不調があっても基本的に元気で活動性の高い方が多いです。

整形外科の中で私が専門とする脊椎脊髄外科領域では、以前からよく見られた病態ですが脊椎圧迫骨折が非常に多いです。当然、骨粗鬆症を基盤しており軽微な外力で発生しています。腰痛~背部痛の発生時期がある程度明確で、患者さん自身が痛くなったきっかけを認識しており、2~3週間たっても良くならなず、もしくは痛みがひどくなってくる。また体勢の変化(寝ている状態から起き上がる際)によって、痛みが増悪するような方は、新たな脊椎圧迫骨折を高率に生じていると思われます。

診断は単純XP撮影で、椎体の変形、圧潰などがあり画像的に骨粗鬆化も進行していれば診断自体は難しくありません。しかし、すでに椎体骨折の既往があり、複数箇所で椎体変形が目立つ際には、どの椎体が新規に骨折したのか非常に分かりにくいことがあります。また、椎体の変形、圧潰がそれほど目立たない時期に受診された方であれば、「XPでは異常がありませんね」ということになってしまいます。

このような場合、当院ではMRI検査が可能ですので飛躍的に診断精度が向上します。圧迫骨折があれば椎体圧潰が全くなくても撮影範囲内に骨折部位が含まれていれば見逃すことはまずありません!診断するうえでは非常にありがたい検査だと痛感します。治療については、近年では骨形成を増強させる骨粗鬆薬も登場し、私が新米整形外科医の頃とは治療方針、治療法の選択に格段の違いがあります。

また、詳しい治療の内容については次回の更新で述べたいと思います!